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2025.12.23 コラム

待合室の色で不安が和らぐ? クリニックの色彩心理学 | 診療科目別配色デザインガイド

株式会社バイタルです。
日頃より弊社のウェブサイトをご覧いただき、誠にありがとうございます。

クリニックを訪れる患者さんの多くは、少なからず不安や緊張を抱えていらっしゃいます。
そんな患者さんの心を少しでも和らげ、安心して治療を受けていただくために、私たちがお手伝いできることの一つが「色彩心理学に基づいた配色デザイン」です。

色は言葉を使わずに、人の心に直接働きかける力を持っています。適切な色を選ぶことで、患者さんの不安を軽減し、リラックスした状態で診療を受けていただける環境を整えることができるのです。

今回のコラムでは、診療科目ごとに効果的な配色デザインについて、色彩心理学の観点からご紹介いたします。開業準備中の先生方、リニューアルをお考えの先生方に、ぜひお役立ていただければ幸いです。

色が持つ心理的効果とクリニックでの活用方法

まずは、主な色が持つ心理的効果と、それぞれの色がクリニックでどのように患者さんの心に働きかけるのかを見ていきましょう。


青(水色、ネイビー)

心理的効果:信頼感、冷静さ、落ち着き、清潔感
クリニックでの活用:不安や緊張を自然に和らげる効果があり、患者さんの気持ちを落ち着かせます。また、時間の経過を短く感じさせる作用もあるため、待合室での使用に特におすすめです。医療機関への信頼感を高める色としても広く活用されています。


心理的効果:安らぎ、癒し、健康、自然、リラックス
クリニックでの活用:目に優しく、長時間見ていても視覚的な疲労が少ない色です。心の安定をもたらし、自然な安心感を与えてくれます。植物や自然を連想させることで、心身ともにリラックスできる空間を演出できます。


心理的効果:清潔感、衛生、明るさ
クリニックでの活用:医療施設のベースカラーとして最も一般的で、清潔で明るい印象を与えます。ただし、白一色だけだと無機質で冷たい印象になり、かえって不安や寂しさを感じさせてしまうこともあります。他の色と組み合わせることで、より温かみのある空間になります。


ピンク

心理的効果:安らぎ、優しさ、喜び、回復
クリニックでの活用:女性や子どもに特に好まれる色で、やさしく穏やかな印象を与えます。内分泌系の活性化を促す効果もあると言われており、心身の回復をサポートする色として活用できます。


オレンジ・黄色

心理的効果:温かみ、明るさ、親しみやすさ、活発
クリニックでの活用:親しみやすく、明るい雰囲気を作り出します。気分を前向きにする効果があり、特にお子さまが多く訪れる小児科などで効果的です。恐怖心を和らげ、楽しい印象を与えることができます。


茶色・ベージュ

心理的効果:安定感、堅実、安心感、ナチュラル
クリニックでの活用:自然素材を思わせる温かみがあり、落ち着いた安定感を与えます。幅広い年齢層に受け入れられやすく、長時間過ごしても飽きのこない色です。


診療科目別・おすすめ配色デザイン

診療科目によって来院される患者さんの特性やニーズは異なります。それぞれの診療科に適した配色をご提案いたします。


1. 内科・一般診療

幅広い年齢層の患者さんが訪れる内科では、どなたにも受け入れられるシンプルでナチュラルなデザインが理想的です。

ベースカラー:白、アイボリー、ベージュ
アクセントカラー:落ち着いた青(信頼感を高める)、緑(安らぎを与える)、木目調の茶(温かみをプラス)

穏やかで清潔感のある空間の中に、自然な温かみを感じられる配色を心がけましょう。


2. 外科・整形外科

負傷や手術への不安を抱えていらっしゃる患者さんに、冷静さと清潔感を感じていただくことが大切です。

ベースカラー:清潔感のある白
アクセントカラー:青・水色系(冷静さと鎮静作用)、緑(安心感と癒し)

プロフェッショナルな印象を保ちながら、患者さんの緊張を和らげる配色を選びましょう。


3. 小児科・産婦人科

お子さまの恐怖心を和らげ、親御さんにも安心していただける、親しみやすく温かみのある空間作りが重要です。

ベースカラー:明るい白、アイボリー
アクセントカラー:オレンジ、イエロー、ピンクなどの暖色系

穏やかで清潔感のある空間の中に、自然な温かみを感じられる配色を心がけましょう。


4. 心療内科・精神科

心を落ち着かせることを最優先に、自然で刺激の少ない配色を選びましょう。

ベースカラー:ベージュ、アイボリー、淡いグレー
アクセントカラー:グリーン(癒しの効果)、茶(安定感)、アースカラー

患者さんが長時間過ごしても疲れない、心が休まる色合いを大切にしてください。


5. 歯科

治療への不安を軽減し、清潔感とリラックス効果を両立させることが求められます。

ベースカラー:
アクセントカラー:青系(鎮静効果と清潔感)、緑系(リラックスと安心感)

歯科治療特有の緊張を和らげる配色を心がけましょう。


配色デザインを成功させる3つのポイント


ポイント1. 色数は3色程度に抑える

洗練された落ち着いた印象を与えるために、メインカラー、サブカラー、アクセントカラーの3色程度に絞ることをおすすめします。色数が多すぎると、かえって落ち着かない印象になってしまいます。


ポイント2. 低彩度・パステルカラーを活用する

医療空間では、視覚的な刺激が少なく、心理的に柔らかく温かみを感じられる低彩度やパステル系統の色が基本です。鮮やかすぎる色は緊張感を高めてしまうことがあるため、控えめな色調を選びましょう。


ポイント3. 照明との組み合わせも考慮する

色だけでなく、照明の色温度(光の色)も患者さんの心理に大きく影響します。温かみのある電球色の照明と色の組み合わせを考えることで、より心地よい空間を作ることができます。


まとめ:患者さん一人ひとりに寄り添った空間づくりを

クリニックの配色デザインは、単なる見た目の美しさだけでなく、患者さんの心理的な安心感や快適さに直接つながる大切な要素です。

待合室、診察室、処置室など、それぞれのエリアでどのような心理効果を狙いたいかによって、適切な色の選択は変わってきます。診療科目の特性、患者層、そして先生方が目指す診療スタイルに合わせて、最適な配色をお選びいただくことが重要です。

私たちは、先生方の想いを形にし、患者さんに安心して通っていただけるクリニック作りを全力でサポートいたします。配色デザインについてのご相談はもちろん、開業支援全般についても、LINEお問い合わせフォームより、どうぞお気軽にお問い合わせください。

患者さん一人ひとりに寄り添った、温かみのある医療空間を、一緒に作り上げていきましょう。


株式会社バイタル
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